心不全
心不全とは、全身が必要とするだけの血流を心臓が拍出することができなくなった状態を言います。このため原因となる心臓病は様々であり、虚血性心疾患、弁膜症、心筋症、不整脈などあらゆる心臓病が原因となり得ます。心不全の典型的な症状は、体を動かしたときの動悸や息切れ、呼吸困難、足のむくみ、倦怠感などに代表され、これら症状が増悪と改善を繰り返しながら徐々に悪化していきます。
診断・治療
心臓のエコー検査等で心臓のポンプ機能や弁膜症の関与の程度などを評価し、治療の方針を決めていきます。治療は投薬が中心であり、とくに病状に合わせて数種類の薬を十分な量で組み合わせて使うことが重要になります。それに加えて、例えば虚血性心疾患が背景にある場合は冠動脈の治療も並行して行うなど、原疾患によりさまざまな治療を追加することになります。前述のように、心不全は症状の増悪と改善を繰り返すのが特徴であり、外来では心不全増悪のサインを見逃さず、適切に内服薬の調整を行う必要があります。また、症状増悪時は入院が必要になることもありますので、二次医療機関との連携も重要な要素になってきます。当院では、軽症から重症まで様々な重症度の心不全患者様の外来管理を行っております。